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米国HACCP規則施行の経緯


平成9年12月18日より米国食品医薬品局(FDA)によるHACCPの適用に関する連邦規則(以下「HACCP規則」という)が施行されています。この規則は、水産食品を対象とした規制で、米国内を流通する水産食品は、HACCPを導入した製造ラインで製造されていなければならないというものです。

米国では、水産食品が健康によい(低カロリーであることや、不飽和脂肪酸が摂取できる面など)ということから、FDAでは積極的に食生活にとりいれることを推奨しています。しかし、米国人は、水産食品の取り扱いに慣れていないため、鮮度が落ち、痛み始めた食材を食べ、食中毒を起こすことがしばしばありました。また、主に鯖などを食べた際におこる、ヒスタミン中毒は、深刻な問題でした(日本人の間では、「ちょっと、鯖にあたっちゃって・・・・」という程度なのですが)。米国人にとって、水産食品は、非常に危険な食材であったのです。

このような理由から、FDAでは、水産食品のHACCP規則施行に踏み切ったわけです。

この規則は、米国内を流通するすべての水産食品が対象となりますので、諸外国から米国へ輸出される水産食品についても適用されるものです。



 

米国HACCP規則の概要


米国へ輸出する水産食品の加工者が満たすべき米国の規則は、連邦規則(21CFR)Part 110 Good Manufacturing Practice(GMP)とPart 123 Seafood HACCP Regulationの2つです。

まず、対象者ですが、Part 123に“加工者”の定義があり、取り扱い、原料および製品の保管、箱詰め、包装、凍結、洗浄、内臓摘出、頭はずし、鰓除去、加工、製造のひとつでも行えば、加工者に該当し、本規則の対象となります(以後、加工者という用語は、Seafood HACCP規則の定義を準用します)。つまり、従来、我国の食品衛星法規のもとで、魚介類の加工業と考えられていなかった広い範囲で、対米輸出用の魚を取り扱えば対象となります。

また、対米輸出用の魚介類は、漁獲された後、一貫して米国の規則を満たしている“加工者”の手を経て、製造・加工、包装、凍結、保管されなければなりません。つまり、最終製品を加工するものだけが、米国の規則を満たせばよいというのではなく、漁獲後(漁船の規定はありません)、陸上で箱詰めした者、原材料を保管した者、一時加工した者、最終製品を補完した者すべてが、一貫して米国の規則を満たす必要があります。ただし、船上での保管のみを目的とした断頭、内臓摘出および凍結行為ならびに輸送者は対象外です。

ここで、「米国の規則を満たす」とは、以下を実施することを意味します。


1
GMP規則を満たす。
2
Part123にもとづき危害分析を行い、危害があればHACCPプランを作成し、実施し、その結果を記録する。
3
危害の有無にかかわらず、8分野のSanitation Monitoringを実施し、その結果を記録する。
(厚生労働省資料より引用)


 
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